私は普段、自分から周りの人に投資のことについて話すことはありませんが、たまにそこそこ親しい人には軽く、投資やってるよ、程度に話すことがあります。
すると、「興味はあるんだけどまだ怖くてやれていない」という人もいて、そんな人から「元本割れない?」と聞かれることがあります。
皆さん、たいてい「預けたお金が少なくなっちゃうのが不安でできない」と言われます。
私はそんな時、少しの値下がりを気にして投資できないなんて残念・・・と、いつも思います。
元本は割れます
私は「元本割れない?」と聞かれたら、正直に
「割れることもあるよね。投資してる人は、元本割れたことがない人ってあんまりいないんじゃないかな」
と答えます。すると、
「そうだよね~。絶対元本割れしたくないから投資できないんだよね~」
という人がほとんどですね。
私はここで、
「短期で考えるのではなく、数年~長期で投資し続ければ、元本割れしなくなる可能性が高い」
ということを、言葉で簡単に説明するのですが、その時にわかりやすいチャートが出せるわけでもなく、なかなかわかってもらえないことが多いです。
私は「目先の数万円の値下がりを気にして、数年後の数十万円の利益をとりにいかないなんてもったいない」と思ってしまうのですが、短い会話ではなかなか説明が難しいです。
積み立ては数年しか続かない?
ここで少し話がそれますが、以前、どこかで投資に限らず、「積み立て」は2-3年でやめてしまう人が多い、という記事を読んだことがあります。
定期預金は元本割れすることはないのですが、それでも長期間続けることは難しく、投資となると、思ったより増えない、または元本がどんどん減っていくなどして、途中で不安になって売ってしまう人が多いのではと思います。
定期預金でしたら、毎月一定額を積み立てれば、必ず数年後には「積み立て金額×積み立て月数」の金額がたまっていることになりますが、積み立て投資の場合、相場によっては、1-2年後に大きめの暴落が来たりすると、大きな元本割れを経験することになります。
というか、投資していれば、
元本割れはあたりまえ
なのですよね。
ただ、これは一時的なことで、元本割れしているときに解約しなければ損にはなりません。
株価が下がったときにも積み立てを続けることで、どんどん「元本割れ」しなくなっていきます。
ここまで到達することができずに、つみたてをやめてしまう人がとても多いらしく、もったいないと思います。
コロナショックの時にも、投資を始めたばかり方がネットで「かなり資金が減ってしまいました。解約した方が良いでしょうか」という質問をしている人も多かったですね。
その時に、いくら「長期で保有すればまた株価は戻る可能性が高い」と言われても、ご自分で納得できなければ、不安になって解約してしまう人もいらっしゃると思います。
コロナショック期間も継続したiDeco
今回はコロナショック期間中も現在も継続しているiDecoが、現在どうなっているかご紹介したいと思います。
今の残高です。
半年前にご紹介したときより損益率が1%減っていますが、それでも約22万円のプラスです。
次に資産割合です。
海外株式が4分の3を占めています。
5年間の資金の増減
つみたてNISAでご紹介できればと思ったのですが、SBI証券のサイトでもマネーフォワードでも、つみたてNISAの資金のグラフ化ができませんでした。
期間ごとに比較するために、数枚ご覧頂きたいと思います。
↓昨日の資産状況です。これは直近1か月の資産の動きです。
資金残高がうねうねと上下しているのがわかりますね。
次に直近3か月のグラフです。
結構大きく金額が上下しているのがわかります。145万から138万くらいまで下がっているときがありますね。
この時点で最高残高より5%近い下落です。
次に直近6か月のグラフです。
これもまた激しく上下している印象ですね。前半では、140万近くから130万くらいまで、10万ほど下落しています。一気に下がっている様子を見ると、ちょっと怖くなってしまうかもしれません。
次にここ1年の動きです。
期間が長くなるとなぜかグラフ縦軸最高値が「200万」になっているので、単純比較はできませんが、時間軸が長くなるとあまり大きく動いているように見えなくなってきますね。
最後に、コロナショックを含む、iDecoの全期間のグラフです。
コロナショックの時は
私は2018年中ごろからiDecoをやっていますので、全体で5年弱くらいの期間になります。
真ん中より少し手前で少し大きめに「カクッ」と下がっているのが「コロナショック」の時です(この時は株の比率が少なかったためこの程度ですが、株式の比率が高いともう少し下がると思います。肝心な時に株式少なめですみません( ̄0 ̄;)。
ちょうどコロナショックの少し後にiDeCoの状況を書いたことがありましたので、保有割合などご覧頂けます。
積み立てして2年くらいでコロナショックが起こりました。多くの方が、「解約した方が良いか」と悩んでいた時です。
このグラフを見て皆さんどんな感想を持たれるでしょうか。
コロナの時に一時的に下がりましたが、丸三年経過した今、何事もなかったかのように、資金は増え続けています。
マネーフォワードのスマホ画面では、グラフ表示が1年の次は全期間しかないので、2年、3年とお見せできなくて残念ですが、上のグラフだけでも「短期間の金額の上下は気にしなくて良い」ということがわかっていただけるのではないでしょうか。
株価暴落の時こそ積み立てる
大きな暴落の時にも積み立てを続けると、その後に株価が回復したときには大きく増えることになるというのがわかっていただけるのではないかと思います。
株が下がったときに「つみたてをやめる」のではなく、「つみたてを継続する」ことで、その後の株価回復時の資金の増え方がマックスになります。
皆さん、普段のお買い物は「バーゲン」がお好きだと思います。ですが株だけはなぜか、「バーゲン」なのに買い控えてしまう方が多いのですね。
そのあとに株価が戻らないかもしれない、、という恐怖があるのだと思いますが、適切な投資信託に投資していれば、資本主義社会が続く限り、株価は上昇を目指すものです。
配当金が生む「複利効果」
また、株価が低迷している場合でも配当金は出ています。
これが株の良いところのひとつで、投資していると「配当金」が受け取れるのですね。配当金を「再投資」に設定しておけば、自動的に再投資されますので、ご自分が知らないうちに、どんどん「保有株数(口数)」が増えていくことになります。
株数が増えることで、株価の回復期にご自分の資金残高を押し上げてくれて、さらにそこからも配当金をもらえることになります。
つまり、「投資を続ける」と、「配当金がさらに配当金を生む」ことになるんですね。
この良い循環が動き始めると、少し株価が下がったくらいでは、投資元本より価格が下がることがなくなっていきます。
定期預金しかしたことがない方ですと、この点が理解しにくいというか、まったくその事実を知らない方も多いのだと思います。
投資は、株価の上下だけでなく、長期になればなるほど、「複利効果」が、資金残高を大きく増やしてくれるのです。
債券より金額のブレが大きい株
上のグラフで、前半はブレが小さいのに、後半になって大きなブレになっていると感じた方はいらっしゃるでしょうか。
これは実は、つみたてNISAを始めた頃は、私も自分の年齢を考えて、あまり大きな暴落が来ると、年齢的にリカバーするのが難しいかもしれない、と思って、株はほんの少しで「外国債券」と定期預金で運用していたんですよね。
債券は価格の上下がそれほど大きくありません。
後半、波が大きくなっているのは、株の資金割合を大きくしたためです。
債券と株の値動きの差がはっきりわかりますね。
本当は、コロナショックの時にも株メインで積み立てをしていれば、今頃もっと資産が増えていたはずです。
ですが、あまり金額が大きく上下してほしくない方は、「外国債券」の運用でも良いと思います。
比較的安定した値動きで、日本の国債よりは高い利回りが期待できます。
コロナショックの時には毎日毎日株価が大きく下がり、恐ろしく感じられた方は多いと思います。
ですが、長期で見れば「たまにある大きめの下げ」程度になる可能性が高いです。
つみたて投資をしていらっしゃる方は、開始当初数年は、大きな暴落があっても気にせず、つみたてを淡々と続けることで、株価の回復期には大きな利益が得られると思います。
※投資はご自分の判断でお願いいたします。