金融庁試算その後

ほぼ1週間前に、金融庁が出した「老後2,000万円必要」論について、毎日のようにテレビで議論されています。

50代文系主婦の投資ブログ

今朝、新聞の見出しが目に止まりました。 人生が100年も続く時代になった今、年金だけでは生活資金が足りなくなると、「金融…

ご主人がサラリーマン、奥様がパート主婦もしくは専業主婦、というよくあるご夫婦で、ご主人の定年時に2,000万円あるかどうかと考えると、例えば、子供が大学生になるタイミングで、大学資金が用意できないご家庭が、たくさんあるんですよね。

いろいろな資料を見てみると、現在では大学生の約半分くらいの人が奨学金を利用しているようです。中には、お金はあっても敢えて子供に奨学金を利用させるご家庭もあるかもしれませんが、ここでは考慮せず。

子供が大学生になる頃、親は大体40歳代~50歳代くらいかと思います。

その頃に、大学の資金、300万円~500万くらい(大学によってはもっとかかりますが・・・)が出せない家庭が、大学入学者の半分もあるんです。

そしてやっと子供が大学を出たら40歳後半~55歳前後くらいに、もうなってるわけですよね。

子供の大学資金で貯金を使い切ってしまってから、数年で2,000万も貯めないといけないんです。

まあ、だから「長く働きましょう」って政府は言っているわけですが・・・

普通に考えたら、そんなことできる人の割合はそれほど多くないはずです。

大学資金、無料もしくは格安にならないかな??

そうするだけで助かるご家庭、多いと思うんですが。子供も、奨学金抱えて社会にでなくてよくなるし。

 

話を戻しますが、もし退職金で1,000万もらえるなら、あと1,000万貯蓄で良いのですが、1,000万だって大金です。

そうやって考えると、子供を大学出したあとで、家計が楽になったからと言って無計画にお金を使っては危ないってことがわかります。

家計相談を見ていると、「子供が独立してから定年までの数年が、人生最後の貯め時」(←我が家はまさにココ)とよくアドバイスされています。

逆に言えば、そこに気づけば、節約して暮らすなどできるようになるかもしれません。

知らなかった

というのが一番恐ろしいので、今2,000万円が大問題になっていますが、私はあれは正直に言ってくれて良かったんでは、と思います。それだけ大変だよってことがわかるだけでも。

また、「それでは年金は崩壊してるってことか」「それなら年金なんてもう払わない」という極論も出てきているようですが、そもそも、

年金で月20万円もらってもさらに5万円不足する

という話ですので、年金を払わないという選択をしてしまうと、働かずにもらえる月20万円がそもそももらえなくなってしまいます。少ないと言っても月20万円ですよ?ゼロより十分ありがたいと思うのですが・・・食べていくだけなら十分です。

それに日本が少子化が進んでいるのは現在のところ変えられない事実で、年金を払ってくれる人が育たないのですから、資金が不足していくのは現状の日本では仕方のないことです。(他にも原因はあるのかもしれませんが)

それに文句を言ったところで、どうにもなりません。いきなり子供の数が増えるわけではありません。まあ、もう少し子供を育てやすい社会になったらいいとは思いますが・・・

年金を払いたくない、と言う方は、それこそ、亡くなるまでもらえる月20万(将来的にはもう少し減ると思いますが)を

放棄する

という選択をするってことになります。ということは、それに代わる資産を、完全に自分で用意しなくてはならない、ということになります。そっちの方が難しいと私は思うのですが・・・おそらく生活保護のお世話にならざるを得なくなります。

若い方だと、将来のために、あまり高い住宅を買うのはやめようとか、車の買い替えの回数を減らそうとか、これからできる対策はいくらでもあると思います。人生そのものを考えることになります。

まだまだ時間もありますので、そこに投資を少し足して、老後のゆとりにできると良いですね。