お墓はいらないかな

初めて「お墓」について私が思うところを書いてみます。

こんなことも気になってくるお年頃です。

仕事で実家から離れたところに就職して、祖父母や父母のお墓参りに行くのが大変という方も多いようで、最近では、都会の駅前など便利なところに、建物の中でボタンを押すとお墓が現れて、そこでお参りできる、みたいなシステムのお墓も登場しているようです。

私は、実父母は四国から東海地方へ出てきたので、父母の親世代以上のお墓はすべて四国にあります。

小さい頃には、年に一度、夏に四国へ行き、父母双方の親戚関係のお墓参りをしてくるのが恒例でした。

実は我が家にとってはこれが「唯一」の旅行で、それ以外に旅行をした記憶は全然ありません。

今考えれば、あまり高給取りとは言えない父と、内職している母で家計を担っており、年に一度、1週間程度里帰りするのが精いっぱいだったのかと思います。

私も大人になり、久しぶりに父の里帰りに同行して行った四国は、とても遠く、

こんな遠いところから出てきて、よく家庭をもったな

自分たち夫婦だけで、頼れる人が誰もいない土地で、家を買って、家族を養ってきたんだな

と、改めて父母を尊敬したものです。

母は亡くなり、父も元気とはいえ80歳を過ぎ、もうお墓参りはままならなくなりました。

先を考えると、自分たちが住んだ地域にお墓を持っても、やはり、子供たちがまだどこに住むかわかりませんし、どれだけお墓のお世話をお願いできるかわかりません。

もっと基本的なところでは、我が家には娘しかいませんから、まだ結婚の決まっていない次女も「日本の一般的な結婚」をすると、相手の方の姓に変わることになるでしょう。

我が家の姓は私たちの代で終わりです。

ひ孫以降の代になる頃には、「この◯◯家って誰のお墓なの?」なんてことになりかねません。

また、地理的な問題では、我が家の場合、主人の実家は、少し離れた街から引っ越してきており、主人のおじいちゃん・おばあちゃんは、その引っ越す前の街にお墓があって、そこで眠っています。

もし主人の両親が亡くなったら、入るのはその街のお墓です。

実際、義父母と主人は毎年、夏にはそこにお墓参りに行っており、「将来的にはお前にやってもらうから」と、主人に「お墓を任せる」つもりでいるようですし、主人も何も問題に思わず、そのつもりのようです。ということは、主人はもちろんのこと、私が亡くなったとしても、そこへ入ることになりますね。

ですが、、、

私は自分とは縁もゆかりもない土地のお墓に入るのは気が乗らないんですよね・・・。

気が乗るとかそういう問題ではないかもですが(;^ω^)

そのお墓に入っても、娘たちはほとんど来てくれないでしょう・・・

自分が亡くなって一番、お墓参りしてくれたら嬉しいと思うのは、やはり「子供」でしょう。

孫にまでは望みません。来てくれたら嬉しいけど。

ですが、私自身も知らない土地、もちろん娘たちも知らない土地。

かといって、主人が先に逝くか私かわかりませんが、主人に「あなたの実家のお墓には入りたくないから、自分用に別のお墓を買います」と言うのも、そこまでしなくても、と思いますし。別に義父母が嫌いなわけでもないです。

ですが、知らない街のお墓に入るくらいなら、

私はお墓には、入らなくていいかな

と思います。

自分でも、「あんまり遠いお墓は、お世話が大変」と思ってしまいますし、私はもうお墓には入らず、位牌だけ、娘のどちらかに持っててもらえばいいかなと思っています。

昨年は特にコロナで遠出が難しかったですし、お墓参りができずに、業者にお願いして清掃してもらう方が増えたそうです。

私の母は、60歳くらいから病気で体調が悪かったこともあり、四国から出てきていて、お墓がなかったので、母が存命中に、自宅から近いところにお墓を買って、数年後、予定通り自分がそこへ入ることになりました。

父も当然、そこへ入るつもりなのですが・・・、

実家の姉が、自分の子供にお墓の世話を頼むのは嫌だから、父が亡くなったらもう父母とも、お墓を整理して、どこかで永代供養を頼もうと考えているようです。

父母が自分たち用にお墓を買って、母がそこへ入ってまだ14、5年くらいです。

姉の気持ちもわかりますが、父だけは、自分で買ったそのお墓へしばらく母と一緒に入れてあげて、頃合いを見て永代供養にすれば、と私は思っていますが・・・

せっかく高い金額を出して買ったのに、子供がそんなことを考えているなんて、ちょっと悲ししいです。

結局、亡くなってからも、子孫にいろいろなお世話をかけることになるのですよね。

もちろん、「祖先あっての、現在の自分たち」がいるということは、お墓を通して理解してくれたら嬉しいのですが・・・まあ考え方次第ですけどね。

自分で「この場所で」と選んで買っても、子供たちがどんな生活になるかわかりません。

私は、自分の娘たちに、位牌を持っててもらって、時々、思い出してもらえればそれで十分です。

そもそも、亡くなったら、いつでもどんな時でも「そばにいる」ものなのではないでしょうか。

以前、「千の風」という歌がヒットしましたね。

「眠ってなんかいません 千の風になって、吹きわたっています・・・」

そんな感じだったらいいなあと。実際には亡くなったらどうなるかわかりませんが。

私は、自分の母が、「いつもそばで見守っていてくれる」と思っています。

でも、私の夫がその街のお墓に入ったら、結局、私の娘たちがお世話することになるんですね。夫にも入らないように、生前に説得しないといけません。私の方が長生きだったら、入れないようにします(#^.^#)