今日は株ではなくて医療費について書いてみたいと思います。
私たち世代はこれからがんに罹患することが多くなる年齢ですので、もしかしたら今後どなたかのお役に立つことがあるかもしれないと思って書いています。
私もそれまで「がんになる人は多い」と認識はしていたつもりですが、「まさか自分が」でしたので、恐らく今元気に過ごしてらっしゃる方は皆さん同じだと思います。
が、いざという時、少しでも知識があれば多少でも心配事が減るのではないかと。
3月に乳がんが見つかり、5月末に入院→手術、現在は来週からの放射線治療の開始を待っている状態です。
先日、初めて放射線科の先生とお話し、放射線治療について詳しく聞いてきました。
放射線については、私もいろいろとネットで情報を集め、再発防止のためにしっかり受けると決めていたので、先生や看護師さんの説明を聞いて言われるまま、放射線治療の予約を入れてきました。
平日毎日30回、放射線治療に通うことになります(半分くらいの日程で済む方法も現在はありますが、私は日にちには余裕がありますので、たくさんしっかり受けることを選択しました)。
看護師さんから、ざっくりと費用の説明も受けました。
看護師さんがわざわざお金の説明もしてくれるんだ、と思ったら、やはり治療費が高いのです・・・
初回3万円、その後1回約8,000円程度
看護師さんがおっしゃるには
- 放射線治療初回の日は3万円程度
- その後、1回の放射線治療につき約8000円程度。※これが29回続くことになります。
実際には、私は25回が通常の放射線治療で、手術時の細胞診で「断端陽性」という、切り取った部分の端っこにがんがいたということで、5回放射線治療が追加になっています。
なので、最後の5回はちょっと金額が違うかもしれません。
が、単純に計算すると、
3万円+8000円×29回=26万2000円
となります。
窓口で3割負担でこの金額です。
まあ高いですよね・・・インフルエンザなどで1回だけ病院にかかるのとはケタが違います。
「がんの治療はお金がかかる」というのは本当なんだと、自分が該当者になってからやっとわかりました。
また高額療養費制度を利用
ただ、日本には「高額療養費制度」があります。もう輝いて見えますね。
健康保険料を毎月支払っていれば、年収などにより多少の差はありますが、本来なら何十万、何百万と払わなくてはいけない治療費が、なんと数万円で済むという、諸外国にはほぼない(のではないか)素晴らしい制度です。
これにより、私たちは突然大きな病気になって長い間入院したり、手術を受けることになっても安心して治療を受けることができます。
この制度は、私が日本に住んでて良かったとしみじみ思うことのベスト3くらいに入ります(あとの2つはなんだろうか)。
私は5月に手術をしたのですが、主人の会社の健康保険ですと、従来の保険証使用ですといったん窓口で3割負担分を支払いますが、マイナ保険証を利用すれば、支払い限度額以上は支払う必要がないとのことでした。
が、私はその時にマイナ保険証で申請するのを忘れて、結局後から還付を受けることになりましたが、それでも十分ありがたいですね。
今回はしっかり、最初からマイナ保険証で申請したので、2万円を超えた分はなんと「支払い不要」、のはずなのです。
病院側も、放射線治療を受ける人はみんな治療費が高額になることをもちろん知っているし、人によってどんな保険でどんな制度が利用できるかわからないので、治療を受ける前にあらかじめ、「治療費が高額になります」ということをお知らせしてくれているのですね。
平日毎日、病院で8000円支払っていたら、週5日で4万円になってしまいます・・・
何も知らずに病院へ行くと、数回したら支払いができなくなってしまう可能性だってありますね。
説明をしてくれた看護師さんも、言いにくそうに、「治療費が高くなってしまうんですけど、〇〇さんは高額療養費制度の利用をしたことはありますか?」と聞いてくださいました。
私は手術の時にいろいろ調べて、今回はマイナ保険証を利用しているので、何も手続きしなくても適用されるはずです、だから大丈夫です!と答えました(*^-^*)
看護師さんも、患者さんのお金の心配にも向き合ってくださって大変だなあ、と思ってしまいました。
まだ実際に治療を受けていませんので、今後実際に受けてみて何か気づいたことがあったらまたシェアしていきたいと思っています。
がん保険に入っていれば治療費が支払われるかも
私の加入している医療保険は、入院と手術しか保障されないシンプルな保険なので、放射線治療で通院しても保険金は出ません。
ですが、「がん保険」に入っていらっしゃる方は放射線治療までカバーされているかもしれませんので、一度確認してみると良いと思います。私の場合は放射線治療になりましたが、がんのタイプによってはその他の治療になる方もいらっしゃると思います。
がん保険に入っているということは、がんにかかることを心配して加入されたのだと思いますから、どんな時に保険金が出るのか改めて確認しておくと、いざというときに治療費の心配が減るのではないでしょうか。
また、民間の医療保険に入っていてもいなくても、ご自分の入っている健康保険の高額療養費制度のことを調べておくのもとてもお勧めです。
元気な時って、病気の治療費のことなんて考えないのですが、がんだけではなく他の病気の可能性もありますので、どんな病気やケガでもカバーできる「高額療養費制度」のことは知っておくに越したことはありません。
ただ、「保険が使える治療」にしか利用できません(自由診療にはこの制度は使えません)のでご注意ください。
ご自分の加入している保険の制度はどうなっているか、ぜひ一度ご確認されると良いと思います。
また、マイナ保険証は普及率が今一つのようですが(今年4月時点でなんとたった6.5%だそう)、12月2日からは、好まなくてもマイナ保険証しか利用できなくなるようです。
高額療養費制度が何も手続きしなくてもそのまま使える素晴らしいシステムですので、情報漏洩が何とか等、気になることはあるかもしれませんが、それでも大変便利になると私は思っています。
特に重い病気が発覚して気分が落ち込んだときに調べようと思ってもなかなか大変ですので、元気な時に普段から知っておくと良いと思います。
自分ががん患者になって慌てていろいろ調べまくった私の心の言葉です。