退職金の受け取り方

社債とリフォームについては、まだ進展がないので、また次回に書きたいと思います。

今朝は、SVBの問題でニューヨークでの株式市場がどうなったかとちょっと気になっていたのですが、昨晩は少し持ち直したとのことで、「SVB関連の混乱の最悪期は過ぎた」との見方がされているようです。が、もう少し時間がたたないと、本当にこれだけの影響ですんだのか、まだわからない感じですね。

ブルームバーグの今朝の記事です。【米国市況】株上昇、銀行混乱の最悪期過ぎたとの見方

日本時間では昨日、銀行株が軒並み「窓開け」して下がっていましたが、今日は「窓開け」して少し戻っていたようです。下がるときには一気で、上がるときには緩やかなんですよね~。

とりあえず今のところあまりひどい混乱にならなくて、とりあえず良かったと思います(といっても、実際に関連破綻してしまった銀行もあるわけですし、直接の関係者の方にとっては、最悪な出来事であることは間違いないです)。

株式の個別銘柄の怖いところはまさにここで、
まさかあの会社(今回は銀行)が・・・

と思うような、大手の企業でも、何か問題が起こると破綻してしまう可能性があるということですね。

個別銘柄というのは常に、そういったリスクがつきまといます。

私があまり個別銘柄を買わないのは、この理由が大きいです。

ETFや投資信託は、あまり大きな値上がりはしないですが、個別銘柄よりは安定感があります。一社に何か起こっても、他の数百社が大丈夫であれば大きな下落にはならないということです。

この「どれくらいの損失まで心理的に許容できるか」ということも、投資する場合は考えておく必要がありますね。

退職金の受け取りで悩む

話は変わって今日の本題ですが、先日、主人の会社から、「退職金の受け取り方法」を指定してくださいという案内文書が届きました。

これが、本当に悩みまして^^;

主人の場合、春に受け取るいわゆる「退職金」には、「退職一時金」「確定拠出年金」「企業年金」と、3種類あります。サラリーマンの方ですと、同じような方が多いと思います。

そのうち、一時金で受け取ることが確定しているのが「退職一時金」。名前に「一時金」てついていますね。

「一時金で受け取る」のか、「年金方式(分割)で受け取る」のか、選択できるのが残りの二つです。

「選択できる」と言われても、どうやって選択したら良いのかわからない、という方も多いのではと思います。

たまたま、同級生の友人のご主人が、この春、まだ60歳前なのですが、「出向→転籍」となるそうで、退職金を受け取ることになったそうです。

そして彼女のご主人のところにも、我が家と同じような↑の文書が届いたそうですが(会社が違うので、内容は違うと思います)、
「選択しろって言われてもさ~どうやって選んだらいいかわからないよね」

と言ってました。確かに^^;

ということで、彼女のところは、「退職一時金は一時金で、年金方式でもらえるものは全部年金で」という選択にしたそうです。

まあ、一般的に、特に「企業年金」なんかは、20年間、毎年一定額受け取れて、ほんのわずかですが終身もらえる部分もあるので(ほかの会社の企業年金はわかりませんが、同じなのでしょうか?)、長くもらえた方が安心ということで、年金受け取りを希望される方がほとんどなのではと思います。

私は、企業年金は、年金としてしか受け取れないと思っていたのですが、実は一括での受け取りも可能なのですよね。

主人の場合、「退職一時金+確定拠出年金+企業年金」を合計すると、まあまあな金額になり、
退職金をもらった♪

という気持ちになれるそうですが、退職一時金だけ受け取って、残りはすべて「年金」とすると、全額受け取るのに20年くらいもかかってしまい、
もらった気分になれない

と言っていました^^;

それに「80歳までもらえるって言ったって、それまでに死ぬかもしれないだろ。そしたら使えないじゃん」と・・・

でも、年金を受け取る本人が全額受け取る前に亡くなってしまった場合は、「(妻である)私が」(妻がいなければ遺族が)残りを全額受け取れるので、別に損するわけではないのですが、主人はそう言っておりました。

「奥さんが、あなたがいなくなった後も安心して暮らせると思うと嬉しいでしょ~??°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°」

と言ってもまったく無反応でした^^;

まあ、その気持ちもわかります。

でも年金というのは、基本的に、「長生きするリスクに備える」ものなので、一度に受け取って上手に少しずつ使える人は良いのですが、数百万ももらうと、ついつい、車買ったり旅行行ったりしてなくなってしまう可能性もありますよね^^; これが一番怖いので、皆さん、慎重に「年金で」受け取る人が多いのではないかと思います。

年金資金を「新NISA」で運用?

私が考える、一括で受け取る場合のデメリットは

  1. 「退職所得控除」を利用した非課税の上限を超えるので、受け取り時に税金がかかる(それでも税率はかなり低いです)
  2. うまく運用して使わないと、長く資金をもたせることができない可能性がある(80歳より前に資金が枯渇してしまうかも?)

大きくはこの2点かなと。他にもあるかもですが。

退職一時金はもともと一時金なのでまあ良いとして、確定拠出年金や企業年金まで一時金でもらって、うまく運用できるのでしょうか。心配ですね^^;

逆に一時金で受け取るメリットとしては

  1. たくさん退職金を受け取ると、「長い間頑張って働いてよかった」と思える(主人が)
  2. 来年からは、「新NISA」口座に資金を入れれば、運用しながら非課税で運用益を使うことが可能
  3. 好きな時に好きな金額を引き出して使うことができる。まだ体力がある頃に少し多めに使い、年を取ったら少なくするなど調整が可能。
  4. 「年金」として受け取ると雑所得として約7%課税されるが、NISA枠での運用なら非課税

①は完全に主人の気分の問題ですね(笑)

私が「一括で受け取ってもいいかも」と思った大きな理由が、②です。

もし、確定拠出年金や、企業年金を、「年金受け取り」にすると、それぞれ資金を預けている金融機関などが、おそらく「年金専用金融商品」等で運用してくれながら、毎年少しずつ資金を取り崩して支払ってくれることになりますね。

これって、「運用しながら取り崩す」という点では、自分でやっても同じなのでは・・・と思ったわけですね。

しかも、来年からは新NISAという制度が始まり、主人の名義だけで1800万円分も非課税で運用できるわけですから、受け皿として十分なのではないかと。

もちろん、もともと「年金」として受け取るはずのものですから、債券の割合を多くするなどして、低リスク商品で運用する必要はあるかと思います。

公的年金+新NISAで運用しながら取り崩し

65歳からは公的年金が受け取れるわけですが、それまでに新NISA口座に運用資金を入金しておき、その後は、公的年金+NISAで運用しつつ、必要な時に必要な金額を取り崩しながら(もちろん、使い過ぎないように注意しながら)生活するというのがいいのではないかと思い始めています。

ということで、「運用しながら取り崩す」シミュレーションをやってみたら、こんな感じになりました↓

野村アセットマネジメント 取り崩しシミュレーション」から引用させていただきました。

↓資産1800万円を、65歳から、毎月8万円(年96万)取り崩した場合。

↓同時にグラフ化もしてくれます

運用しない場合 資金は83歳9か月でなくなる

1%で運用した場合 資金は85歳9か月でなくなる

3%で運用した場合 資金は92歳4か月でなくなる

もちろん、月8万円ではなく、5万円くらいで良いなら、もっと資金は長持ちしますね。

↓さらに利回りが良かった場合(4%、6%)

まああまり「捕らぬ狸の・・・」になってもいけませんが、もし「6%」という利回りで運用できたら、毎月8万円取り崩して使っても、資金が減らないどころか、「増えていく」という結果に。黄色のライン、頑張ってますね~^^;

4%で運用した場合 資金は98歳10か月でなくなる

6%で運用した場合 資金は120歳過ぎてもなくならない
利回り以上に資金を引き出さなければ、当然ですが増えていくことになります。

まあ、6%という数字は、株式を相当組みいれないと実現できない数字だと思うので、リスクは大きくなりますが、そこまでいかなくても、4%で運用できたとしたら、100歳まで資金がもつことになります。

人生100年時代、これはなかなか嬉しいですよね(*^-^*)

こんなにうまくいかなくても良いですが、1%で運用するだけでも資金が80歳過ぎまでもつということがわかるだけでも、かなり安心できるのではないでしょうか。1%でしたら、外国債券ファンドだけで運用すればOKと思います。日本国債を入れても良いかもですが、日本の国債は利回り低いですからね・・・

もしくは、低リスクの「分散型ファンド」等でも良いかもしれません。

減らしたくない資金ではありますが、運用期間が20年くらいあることを考えれば、それほどリスクばかり心配する必要もないのではないかと思います。

一番心配なのは、新NISAに1800万円、どーんと入金した直後に「暴落」されることですが、それでも10年以上運用し続ければ、ある程度株価は戻ってくるのではと思っています。また、年金の代わりということを考えれば、債券などの比率を大きくしておけば、全株式よりはボラティリティは低くできると思います。

もし、少し資金が減ったら、使う金額を減らすとか、調整することもできるでしょう。

もちろん、1800万円分、NISAに入れなくても、1000万円分だけとかでもいいですよね。

自分の許容範囲で運用しながら取り崩せば、まったく運用しないよりは資金が長持ちすると思います。

ずっと毎月3万で良い、5万で良いという場合は、もっと資金がもつでしょう。

でももし、使う金額が5万円以下でいいなら、運用しないで取り崩すだけでも良いかもしれません。

「取り崩し シミュレーション」と検索すると、いろんなサイトで同じようなサービスがありますので、いろいろ金額を変えてぜひ皆さんもやってみてください(*^-^*)

※これまで運用したことがない方には、この方法はオススメしません。年金として受け取った方が良いと思います。判断はご自分でお願いします。