確定拠出年金の受け取り方を考える

主人は来年の春、定年退職を迎えます。
その後も数年は再雇用で働いて頂きますが^^;
60歳の時点で、一応、退職金が頂けるのですが、その受け取り方で、今すごく悩んでいます(;^_^A
主人がもらえる退職金には、いわゆる「退職一時金」と、「確定拠出年金」の二つあります。

退職金の受け取りには「退職所得控除」が使える

退職金の受け取り時には「退職所得控除」というものが使えるので、勤務年数によりますが、一定の金額までは「非課税」で受け取ることができます。通常の「所得」と比べるとかなり優遇されているのですね。
退職金は、大きな金額なので、非課税であることはとてもありがたいですね。
金額が大きいので、例えば1,000万円の退職金に分離課税されたら、約20%の「200万円」も税金で引かれてしまうことになります。
それは残念ですよね~(;’∀’)
そうならないためのありがたい制度です。

退職所得控除の計算

国税庁のHPによると

  1. 勤続年数20年まで・・・勤続年数×40万
  2. 勤続年数20年を超えると・・・800万円+70万円×(勤続年数ー20年)

もし大学を出て同じ会社で60歳まで勤務した場合は、②にあてはまりますので、計算式に入れる年数が多くなると同時に、800万円、控除してもらえる金額が多くなります。
勤続年数が長くなれば、一般的には退職金も増えるはずので、これはありがたいですね。
うちの主人も②ですが、勤続年数は37年です(通常は38年になる方が多いと思います)。

800万+70万×(37年-20年)=1,990万
合計で1,990万円、退職所得から控除してもらえることになります。
退職一時金が、この控除枠に収まっていれば全額非課税ですが、控除金額より退職一時金の方が多い場合、

  • (退職一時金-退職所得控除)÷2

上記の金額に、課税されるのだそうです。つまり、課税されるのは、非課税枠を超えた金額からさらに半分の金額、ということになります。

繰り返しますがありがたい制度ですね(#^.^#)
また、その場合の税率ですが、これもその金額により変わるようです。
・195万円以下 …5%・ 0円控除 。
・195万円超330万円以下… 10%・ 97,500円控除。
・330万円超695万円以下…20% ・427,500円控除。
・695万円を超え900万円以下…23% ・636,000円控除
上記で計算した金額×102.1%。

※900万超えは省略しています。
この他、「住民税」もかかるようですが、ここでは記載しません。
※間違いがあったり、制度が変わる可能性もありますので、必ずご自分でご確認下さい。

確定拠出年金を同時に受け取ると「退職一時金」扱いに

 ここでもうひとつ、これまで大事に育ててきた「確定拠出年金(DC)」を計算に入れます。
これは名前は「年金」となっていますが、一時金として一括で受け取ることもできます。
が、ここでポイントなのが、
確定拠出年金の運用益は非課税だけど、「退職一時金」としての税金計算対象になる
ということ。※「年金受け取り」を選択した場合は、税金の計算方法が違ってきます。
え?確定拠出年金は非課税でしょ??なんで税金かかるの??←私の心の声
私は最初、この意味がわからなかったのですが(笑)、一時金として受け取るには、確定拠出年金で運用していた商品をすべて「売却」して、「現金」にする必要があります。

  1. 確定拠出年金の運用益500万非課税のため、500万円がそのまま売却益になる
  2. 売却資金を一括で受け取ると「退職一時金」となり、税金の計算対象になる

要するに、運用益には非課税だけど、
退職時に一括で受け取ることで「退職一時金」扱いとなる
ので、ここで税金の計算対象になるのですね。(と、私は理解したのですが・・・間違っていたらご指摘下さいm(__)m)
なので、会社から支給される「退職一時金」と、「確定拠出年金」の合計が、「退職所得として扱われることになります。
私は、「確定拠出年金は非課税」「退職金も一定金額までは非課税」ということばかり頭にあったので、最近、主人の場合であてはめて計算してみて、
どうやら少し、税金がかかるらしい
ということに気付いて、多少ショックを受けました(;^_^A
こんなブログ書いてるのに、今更、って感じですね。すみません。
それでも、普通に所得として受け取るよりかなりお安い税金です。

確定拠出年金の運用によって受け取り金額が変わる

この「確定拠出年金」制度が日本で始まる前までは、企業がおそらく、同条件の社員には一律で同じ金額の退職金を支給していたと思われますが、「確定拠出年金」を導入して、社員が「自分で運用」するようになったことで、
退職時に受け取れる金額に差が出る
ようになっています。運用がうまくいけばたくさん受け取れるし、定期預金に入れたままであれば、ほぼ元本そのままの受け取り、ということになります。もちろん、運用がうまくいかなければ、元本割れしてしまう可能性もなくはないですが(;^_^A
私は、この確定拠出年金の受け取り時期をずっと悩んでいて、現在は65歳まで運用できるので、できるだけ長く運用したいと思ってはいるのですが、退職所得控除枠を使い切らないのはもったいない、、とも思っていて。
数千万単位の金額を受け取るのに、数十万しか税金がかからないというのはやはりお得なんですよね(ほんとは全額、非課税にしてくれないかな、って思いますが(笑))
もう、そのまま運用を続けたとしてもほんの数年のことなので、60歳で受け取って、あとは自分で運用していくか・・・。今のところ、年金受け取りにしようとは考えていません。
まだ決めかねています。
最近は株価が下がっていますので、来年の春の市場の様子で決めるかもしれません。あまり下がったままなら、もう少し運用して様子見するかもしれませんね。
まあ、こんなことにならないために、退職が近づいたら少しずつ、調子の良い時に株式は売却していく方が良いのでしょうね(;^_^A
いつまでも半分くらい株式ってどうなんでしょうね(笑)
今回は我が家の場合の税金を知りたくて調べましたが、いろんな条件により異なる場合があるかと思いますので、あくまで参考程度ということでお願いします。